広い広いカナダでは軟水の地域もあれば硬水の地域もあるのが事実です。
そこで今回は、前半に硬水と軟水の基準やメリットとデメリットについての解説を、後半ではあなたがお住まいの地域が軟水か硬水かわかるサイトのご紹介をいたします。
カナダの水道水の解説とオススメのフィルターはこちらの記事からどうぞ
硬水と軟水って?
水にはミネラルが含まれており、ミネラル分が多いと硬水、少ないと軟水と言います。
ここでいうミネラルとは主にカルシウムとマグネシウムです。
水の中にカルシウムとマグネシウムがどれほど含まれているか数値化したものを硬度といいます。
つまり、カルシウムとマグネシウムが比較的多く含まれる水が硬水になります。
日本に軟水が多い理由
日本は軟水とよく耳にしますが、では何故日本は軟水なのでしょうか?
それは地形が大きく関係しています。
水に含まれるミネラルは、地層や石灰岩に含まれる成分が溶け出しているものです。
日本の地形は傾斜が急で河川が短いことから、水にミネラルが溶け出す前に海やダムに流れていくので硬水になりにくいのです。
また雨が多いことも理由のひとつで、地中にある水分が雨水で押し流されてしまうのも要因にあります。
上記のメカニズムから、カナダでも水の代謝が活発な地域は軟水、雨が少なく水が地中に長く留まる地域ほど硬水になりがちです。
軟水と硬水のメリットとデメリット
軟水と硬水は硬度が異なるだけでなく、味や性質にも違いがあります。
特徴を理解し正しく付き合っていきましょう。
軟水のメリット
肌に優しい
海水浴に行くと肌や髪がゴワゴワしますよね。これは海水に含まれるミネラルが原因です。ミネラルが少ない軟水の方が肌への刺激も少なくなります。
赤ちゃんが安心して飲める
まだ胃腸が未発達の赤ちゃんや子供が飲む水は軟水の方がおなかに優しいです。
洗剤の泡立ちがよい
ミネラル分が洗剤成分を邪魔しないので洗剤の泡立ちがよく、洗濯物の洗いあがりも良く仕上がります。
軟水のデメリット
ミネラル分が少ない
硬水と比べると水によるカルシウムやマグネシウムの摂取が少ないです。
配管の腐食が進行しやすい
硬度が約100mg/L以下の水で、硬度が低ければ低いほど、配管の腐食性を高める恐れがあるそうです。
硬水のメリット
血液サラサラ効果
硬水を飲むと水に含まれるカルシウムやマグネシウムを摂取することができます。カルシウムやマグネシウムには血液をサラサラにする効果があるそうです。
お肉を柔らかくする
硬水を使ってお肉を煮込むとたんぱく質にカルシウムが結びつきアクとなって抽出されるのでお肉が柔らかくなります。
硬水のデメリット
内臓の弱い方は不向き
胃腸の弱い方、赤ちゃんや子供などはミネラル分でおなかを壊す恐れがあります。
水あかがつきやすい
バスルームや電気ポット、配管内など水あかが付きやすいです。
洗濯に不向き
ミネラルと洗剤がくっつくと金属石鹸という頑固な石鹸カスになり、衣類の黒ずみの原因になります。また、洗いあがりがゴワゴワとします。
軟水と硬水の基準
どこまでが軟水でどこからが硬水か、WHOの基準と日本の基準で異なります。
WHOの基準
硬度(mg/l) | 区分 |
0~60未満 | 軟水 |
60~120未満 | 中程度の軟水 |
120~180未満 | 硬水 |
180以上 | 非常な硬水 |
日本の基準
硬度(mg/l) | 区分 |
0~100 | 軟水 |
101~300 | 中硬水 |
301mg/l以上 | 硬水 |
軟水の基準
日本 硬度100mg/l以下
WHO 硬度60mg/l未満
硬水の基準
日本 硬度301mg/l以上
WHO 硬度120mg/l以上
上記のとおり硬水か軟水かの判断は国や地域によって大きく違いがあります。
東京の水道水の硬度は60mg/l程で軟水。
また、日本全体では95%の地域が硬度50~100mg/l以下の軟水または中軟水となっています。
あなたの地域は軟水なのか硬水なのか
カナダは地域によって日本以上に軟水の地域もあれば、超硬水の地域もあります。
地域別にみてみましょう。
ここでは硬度による区分の分け方が細かいWHOの基準を基にしています。
州 | 都市 | 硬度(mg/l) | 区分 |
BC | バンクーバー | 7.9~11.8 | 軟水 |
AB | カルガリー | 166~216 | 硬水 |
AB | バンフ | 190 | 超硬水 |
AB | エドモントン | 182 | 超硬水 |
SK | レジャイナ | 287 | 超硬水 |
SK | サスカトゥーン | 187 | 超硬水 |
MB | ウィニペグ | 81 | 中軟水 |
ON | トロント | 117 | 中軟水 |
ON | オタワ | 30 | 軟水 |
QC | ケベックシティー | 50~60 | 軟水 |
QC | モントリオール | 109~124 | 中硬水~硬水 |
QC | ラバル | 28~47 | 軟水 |
PEI | シャーロットタウン | 98.5~170.3 | 中軟水~硬水 |
こちらのサイトを参考にしました。上記に記載していない地域についてもこちらでご確認いただけます。
上記のサイトによると、硬度が最も低かった地域はブリティッシュコロンビア州の2.5mg/l(複数地域)硬度が最も高かった地域はオンタリオ州のScott Pointで1400mg/lもありました!
まとめ
今回は硬水と軟水の違いや、カナダの地域別の硬度について解説しました。
・硬水と軟水は水に含まれるミネラルの量によって分けられる。
・ミネラルとは主にカルシウムやマグネシウムである。
・ミネラルは健康な人には良いが、赤ちゃんや内臓の弱い方には負担となる。
・硬水で洗濯すると金属石鹸が発生して洗濯物のごわつきや黒ずみの原因となる。
・バンクーバーなど東京の水道水よりもずっと硬度の低い軟水の地域がある。
・水が地中に長く留まる地域は硬水、早く流れていく地域は軟水になりやすい。
カナダって軟水か硬水かどっちなの?
私が住んでいる場所は軟水なの?硬水なの?
という疑問の解決ができれば嬉しいです。
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